2026.08.10

不倫相手が「支払えない」と自己破産したら慰謝料はどうなる?

「自己破産するから払えない」理不尽な通告に悩むD子さんの怒り

品川さん、今日はあまりにも理不尽で許せない事態に直面し、専門家としてのアドバイスを頂きたく伺いました。夫が職場の部下の女性と不倫していたことが分かり、私は家庭と子供の生活を守りながらも、その女性には法的な責任をきっちり取らせようと動いていたんです。私は管理職として働いていますから、感情に任せて暴れるつもりはありません。法に則って淡々と慰謝料を請求するつもりでした。
ところが、相手に通知を送った直後、相手の弁護士から書面が届いたのです。そこには「本人は経済的に困窮しており、近々裁判所に自己破産を申し立てる予定である。破産手続きが始まればすべての債務が免除されるため、慰謝料を支払うことはできない」と書かれていました。人の家庭をめちゃくちゃにしておいて、「自己破産するから1円も払わない」なんて言い逃れが本当に通用するのでしょうか? 悔しくて夜も眠れません。

D子さん、お仕事で責任ある立場を務められながら、ご家庭を必死に守ろうとされているなかで、そのような身勝手な通告を受けたのですね。普段は冷静で気丈にいらっしゃるD子さんが、言葉の端々に激しい悔しさや怒りを滲ませてしまうのも当然です。不倫という重大な裏切りをしておいて、借金と同じように「自己破産で帳消しにする」という態度は、理不尽極まりないと感じられて当然ですよ。
結論から申し上げますと、「法律上、自己破産をされると不倫の慰謝料も原則として免除(免責)されてしまう可能性が高いですが、相手の悪質性を客観的に立証できれば、破産しても支払いを義務付けられる『例外』が存在します」。
本日は、自己破産という特殊な状況下で慰謝料請求権がどう扱われるのか、解して理不尽な逃げ切りを防ぐための防衛策を論理的に解説していきましょう。

自己破産における「原則」と不倫慰謝料の法的な扱い

品川めぐみ
まず、知っておかなければならないのは、自己破産という制度の本質です。自己破産は、経済的に破綻した人を救済し、不倫相手の返済義務を免除(免責)して再出発させるための国が定めた手続きです。手続きの全体像については、裁判所の破産・免責手続のあらましにも詳しく記載されています。
法律上の不貞行為に基づく慰謝料請求の基本条件をクリアしていたとしても、この自己破産の手続きが裁判所に認められると、一般的な借金と同様に、不倫の慰謝料も「支払わなくてよいもの」として一括りにして免除されてしまうのが、法律上の「原則」なのです。
D子さん
そんな……。どれほど悪質な不倫であっても、破産を申し立てられればそれだけで逃げ切られてしまうのが原則なのですか? 到底納得がいきません。

逃げ切りを許さない法律の例外「非免責債権」とは

品川めぐみ
法律も、すべての支払いを無条件で免除するわけではありません。破産法には、いくら自己破産をしても絶対に免除されない「例外的な支払い義務」が定められています。これを「非免責債権(ひめんせきさいけん)」と呼びます。
不倫の慰謝料がこの非免責債権に該当すると判断されれば、相手が自己破産をしようが、裁判所から免責の決定が出ようが、相手はD子さんに対してその慰謝料を支払い続けなければならなくなります。不倫慰謝料が例外的に認められるための具体的な法的な判断基準は、主に以下の条文(破産法第253条1項)に基づいています。
  • 「破産者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権」:ここでいう「悪意」とは、単に「悪いことをしている」という認識ではなく、「相手に積極的な害意を持って、家庭を故意に崩壊させてやろう」という、極めて強い攻撃性や害意を指します。
D子さん
その「悪意」があったと認められれば、破産しても逃げられないわけですね。ただ、通常の不倫でその高いハードルを越えることはできるのでしょうか?
品川めぐみ
鋭いご指摘です。実務上、単なる「好きになって付き合ってしまった」という一般的な不倫関係だけでは、裁判所でこの「悪意」があったと判断されるケースは残念ながら多くありません。本来、不倫の慰謝料相場から見て高額な請求ができる事案であっても、相手が自己破産を選択すると、その多くが免責の対象となってしまうのが現状です。
しかし、以下のような「著しく悪質な事情」がある場合は、例外的に非免責債権として認められる余地が残されています。
  • 嫌がらせ目的で、わざと妻に聞こえるように不倫を誇示したケース
  • 妻から関係解消を求められた後も、執拗に家庭を脅かすような言動を続けたケース
  • 夫婦関係を積極的に、意図的に破壊しようとした客観的な意図が見えるケース

理不尽な破産に対抗するための「客観的な証拠」の価値

D子さん
相手の弁護士は「払えない」と事務的に言ってきますが、その女性がこれまで夫をそそそのかして、私の家庭をいかに軽視していたか、その悪質性を証明できれば戦えるということですね。では、私はこれからどう対応すべきでしょうか。
品川めぐみ
相手が自己破産を盾にしてきた場合、こちらの最大の対抗策は、相手の主張を鵜呑みにせず、「不倫行為の継続性や、相手の悪質性を裏付ける客観的な事実の積み重ね」を裁判所や破産管財人に提示することです。
例えば、相手が「お金がないから破産する」と言いつつ、実際には贅沢な暮らしを続けていたり、別の隠し財産を持っていたりする場合、それは「不当な破産申し立て(免責不許可事由)」として、自己破産自体が認められない不許可の材料になります。
また、相手の悪質性を証明するためには、いつからどれだけの頻度で、どのような形で不倫関係が維持されていたのかという詳細なデータが不可欠です。
相手の「自己破産する」という言葉に怯んで請求を取り下げてしまうのが、相手の弁護士の最も狙うところです。だからこそ、相手が破産手続きに入る前、あるいは破産交渉の場で対等に戦うためには、言い訳を崩す客観的なデータをこちらが強固に握っておくことが、理不尽な結果を回避するための唯一の盾となります。状況によっては、破産の手続きが始まる前に、財産や給料の差し押さえ(強制執行)をスピーディーに行うことで、一部でも確実に回収する道が開けることもあります。

まとめ:理不尽な保身には、確かな足跡で外堀を埋める

「不倫相手の自己破産と慰謝料」相談ポイントまとめ

  • ポイント1:自己破産されると原則は免責(免除)の対象になる:不倫慰謝料も借金と同様に扱われるのが基本ルール。そのため、相手が破産を口にした段階で迅速な戦略の練り直しが必要。
  • ポイント2:著しく悪質なケースは「非免責(支払い義務継続)」の例外あり:家庭を積極的に破壊しようとした害意(悪意)や嫌がらせなど、特段の悪質性が立証できれば、破産後も請求し続けることが可能。
  • ポイント3:相手の自己申告を崩す客観的な事実の証明が鍵:「お金がない」「破産する」という保身の言葉に屈せず、相手の実際の経済活動や不貞の継続性を証明するデータを持つことが、最大の防衛策。
D子さん
ありがとうございます。自己破産という言葉に絶望しかけていましたが、法的な例外の仕組みと、こちらが今すべき準備が論理的に整理できたことで、一歩も引かずに戦う覚悟が決まりました。相手の言い訳を崩すための事実関係の証明を、まずは徹底的に揃えたいと思います。
品川めぐみ
その気丈で冷静なご決断、本当に頼もしいです。D子様がこれからの未来を最も有利に、そして賢く切り拓いていくためにも、私たちは言い逃れの通用しない事実の証明を揃えて全力でバックアップいたします。もし、不倫相手の実際の勤務先や生活実態、あるいは不貞行為の悪質性を立証するための確実なデータが必要だと感じられたなら、私たち石川県金沢市や富山県で浮気調査に対応する探偵、品川めぐみ調査事務所が力になります。地元の地理事情を熟知した無駄のない高精度な調査で、確かな「安心」を具体的な形にするお手伝いをいたします。まずは無料相談で、これからの具体的な進め方を一緒に考えていきましょう。

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