2026.08.03

浮気相手に慰謝料を分割払いで請求する際の注意点

「分割でしか払えない」と言われたB子さんの焦りと迷い

品川さん、今日は夫の不倫相手との「示談の条件」について、実務的なアドバイスを頂きたく参りました。夫の浮気が発覚してから、夜も眠れないほど悔しい思いをしてきましたが、子供たちの将来を考えて、今回は離婚せず夫婦関係を修復する方向で話し合っています。
そして、相手の女性には正当な責任を取らせるため、150万円の慰謝料を請求しました。相手は事実を認めたのですが、「手元にまとまった貯金がなく、一括ではどうしても支払えない。月々3万円の分割払いにしてほしい」と泣きつかれている状態です。私は仕事で事務職をしているので、口約束が危険であることや、書面を交わすべきなのは重々分かっています。でも、分割払いが何年も続くとなると、途中で転職したり引越しをしたりして、途中で支払いが滞って逃げられてしまうのではないかと非常に不安です。分割払いを受け入れる場合、どのような点に注意すれば安全に回収できるのでしょうか?

B子さん、信頼していたご主人に裏切られた苦しみのなか、ご家族の未来を見据えて冷静に次のステップを進めようとされていること、本当に頭が下がります。事務職としての専門知識をお持ちだからこそ、数年間にわたる分割払いがどれほど大きな回収リスクを伴うか、論理的に危機感を抱かれるのは当然のことですよ。裏切った相手が「お金がない」と言い訳をして、うやむやに逃げ切るようなことだけは、絶対に防がなければなりませんよね。
結論から申し上げますと、「浮気相手への慰謝料で分割払いを受け入れる場合は、徹底したリスク管理条項を盛り込み、必ず『公正証書』を作成すること」が絶対の条件となります。
本日は、長期間の分割払いを途中で途絶えさせないための具体的な防衛策と、相手に約束を守らせるためのポイントを詳しく解説していきましょう。

分割払いを選択せざるを得ない時の「3つの必須防衛策」

品川めぐみ
実務上、不倫相手の経済状況によっては、一括での支払いが物理的に不可能というケースは少なくありません。決裂して裁判に長時間を費やすよりは、分割での和解を受け入れた方が早期解決に繋がることもあります。これは、慰謝料請求を進める際の手順と流れのなかでもよくある選択肢の一つです。
ただし、単に金額と回数を書くだけの示談書では、相手の「払い渋り」を防ぐことはできません。分割払いを受け入れる際は、以下の3つの防衛策を必ずセットで講じてください。
  • ①「期限の利益喪失(きげんのりえきそうしつ)」条項を明記する:法律上、債務者(支払う側)には「期限が来るまではお金を払わなくてよい」という権利(期限の利益)があります。これを奪うための特約です。具体的には、「支払いを2回以上怠ったときは、当然に期限の利益を失い、残金を一括して直ちに支払わなければならない」という文言を必ず入れます。
  • ② 遅延損害金(ペナルティ)を設定する:万が一、毎月の期日までに入金がなかった場合、遅れた日数分だけ利息のようなペナルティを課す条項です。「支払いを怠ったときは、支払期日の翌日から完済に至るまで、残金に対し年〇%の割合による遅延損害金を付加して支払う」と記載します。これにより、遅れると自分の首を絞めるという心理的抑止力を与えます。
  • ③ 接触禁止条項や通知義務を組み合わせる:分割期間中に相手が勝手に行方をくらませないよう、「住所、氏名、勤務先、電話番号等に変更があった場合は、直ちに書面で奥様に通知しなければならない」という義務を課します。また、当然ながら期間中のご主人との接触禁止も併せて約束させます。
B子さん
なるほど……。「遅れたら一括で請求される」「ペナルティが増える」という条件をあらかじめ書面に組み込んでおくのですね。これらは、通常の不倫の示談書に記載すべき基本項目に加えて、分割のときには絶対に外せない特約になるわけですね。

支払いを滞らせない最強の盾「公正証書」の重要性

品川めぐみ
その通りです。しかし、どれほど示談書に厳しい文言を並べても、相手が「お金がないから払えない」と開き直って無視してしまえば、普通の示談書のままでは、すぐに相手の給料を差し押さえることはできません。差し押さえのために、わざわざ高額な費用と時間をかけて裁判を起こさなければならなくなるのです。
そこで、分割払いのリスクを最小限に抑えるための最強の武器となるのが、「執行認諾文言(しっこうにんだくもんごん)付き公正証書」の作成です。
B子さん
公正証書というのは、公証役場というところで作る公的な書類ですよね? 普通の示談書と何が違うのでしょうか?
品川めぐみ
最大の違いは、「裁判を飛び越えて、いきなり相手の財産を差し押さえられる」という強力な法的効力にあります。
公正証書のなかに「約束を破ったときは、直ちに強制執行(差し押さえ)を受けても異議はありません」という文言(執行認諾文言)を入れて作成しておくと、相手の支払いが滞った瞬間、裁判を起こすことなく、すぐに相手の給料や銀行口座を差し押さえる手続きに入ることができます。
万が一の事態になっても、支払いが滞った場合の最終手段である強制執行へスピーディーに移行できるため、相手からすれば「もし遅れたら、会社に知られて給料を無理やり持っていかれる」という非常に強い緊張感を持つことになります。全国の公証役場については日本公証人連合会の公証役場一覧からも確認できますが、しかるべき手続きを経て作成された公正証書は、最後まで途切れずに支払いを継続させる強力な抑止力になるのです。

有利な条件で公正証書を作らせるための「大前提」

B子さん
公正証書を作んでおけば、数年間にわたる分割払いでも、逃げられるリスクを大幅に減らすことができるんですね。非常に論理的で安心しました。
でも、相手の女性が「そんな大ごとになる書類にはサインしたくない」「普通の示談書にしてほしい」と拒否してきたら、どうすればいいのでしょうか?
品川めぐみ
B子さん、まさにそこが実務上で最も知恵を絞らなければならないポイントです。公正証書は、お互いが公証役場に合意して赴く必要があるため、相手の同意が不可欠です。
相手に「普通の示談書じゃなきゃ嫌だ」と言わせず、「公正証書を作ってでも、分割払いで和解してもらえるだけありがたい」と思わせるための大前提。それは、「こちらが言い訳を許さない客観的な証拠を完全に握っていること」です。
もし、B子さんの手元に、言い逃れの通用しない確実な不貞行為のデータがあれば、相手は「もしこれを拒否して裁判になれば、より高額な慰謝料を一括で請求され、社会的信用も失うかもしれない」というプレッシャーを感じることになります。だからこそ、「公正証書での分割払い」というこちらの手提示に、大人しく従わざるを得なくなるのです。

まとめ:数年間のリスクを事前の準備でコントロールする

「慰謝料の分割払いと注意点」相談ポイントまとめ

  • ポイント1:分割の際は「特約条項」でリスクを縛る:期限の利益喪失条項や遅延損害金、住所変更時の通知義務などを明記し、相手が引き延ばせない仕組みを作る。
  • ポイント2:必ず「執行認諾文言付き公正証書」にする:不払いが発生した際、裁判を経ずに即座に給料や口座を差し押さえられる公的書類を作ることが、長期回収の絶対条件。
  • ポイント3:有利な和解を承諾させるのは「確かな事実の裏付け」:相手に厳しい条件の公正証書を拒否させず、交渉の主導権を握り続けるためには、言い訳を崩す客観的なデータ(証拠)の存在がすべて。
B子さん
ただ相手の「分割にして」という言葉を優しさで受け入れるのではなく、数年間のリスクを最初から書類と仕組みでコントロールしておくべきなのだと、非常によく分かりました。夫との再構築に集中するためにも、まずは相手に主導権を渡さないだけの、確実な事実関係の証明から固めていきたいと思います。
品川めぐみ
その事務職としての冷静な視点と、リスクを先回りして管理しようとするお覚悟があれば、これからの未来を必ず良い方向へ導いていけますよ。不倫相手との交渉に長期間ストレスを感じ続けるのは、精神的にも本当に大きな負担になりますから、最初の段階で強固な盾を作っておくことが大切です。
もし、相手の言い逃れを防ぎ、有利な条件での公正証書作成を確実にするための客観的なデータや事実確認が必要だと感じられたなら、私たち石川県金沢市や富山県で浮気調査に対応する探偵、品川めぐみ調査事務所が力になります。創業30年以上の土地勘と技術を活かした丁寧な調査で、B子さんの新しい未来に向けた「安心」を具体的な形にするお手伝いをいたします。まずは無料相談で、現状の整理とこれからの作戦を一緒に考えていきましょう。

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