電話盗聴で逮捕武富士盗聴事件
大手消費者金融の元渉外部課長代理が横浜市内の探偵会社に依頼して、フリージャーナリストの自宅の電話の通話内容を盗聴したとして刑事告訴された問題で、警視庁捜査2課と保安課は14日、千葉県の元同社渉外部課長代理、42歳と探偵会社社長ら3人の計4人を電気通信事業法違反容疑、香川県、元同社専務、61歳を同法違反帯助の容疑で逮捕し、同社本社などを家宅捜索した。
同社から内部資料を持ち出した業務上横領の罪で公判中の容疑者は「盗聴は消費者金融会長73歳の指示だった」と供述しており、警視庁は上層部の関与についても調べを進める。ほかに逮捕されたのは、横浜市の探偵事務所社長57歳、同市探偵業、36歳、同市探偵業、33歳の3容疑者。
調べでは、2000年12月14日から2001年2月24日にかけ、同社に批判的な記事を書いてきたジャーナリストが当時住んでいた東京都世田谷区内の自宅の電話を盗聴し、通話内容を録音して通信の秘密を侵した疑い。容疑者は逮捕後に開かれた6月の拘置理由開示の法廷で、「会長から指示され、 電話盗聴した」などと陳述し、警視庁に盗聴テープ71本を提出していた。
さらに別のジャーナリストと同社の元役員、元社員の計5人の電話盗聴も会長の指示に従い、実行していたと主張している。